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2007.03.03

新型インフルエンザ

一人でも多くの人が無事であるために、情報をまとめておく。


インフルエンザと言えばタミフル服用による異常行動が話題ですが、比較にならないほど怖いのは新型インフルエンザ。

最近では国内の鳥に感染したケースでの報道はあるものの、世界でのヒトへの感染報道は少ないようだ。
しかし実際には報道されていないだけで増加傾向にある。

ご存知の通り、現在主に鳥を宿主とするインフルエンザがヒトに感染するように突然変異した物が新型インフルエンザである。

新たにヒトに感染するよう変異したインフルエンザウイルスは、ほとんどの人間はその抗体を持たないため、爆発的に感染・発症が広がる。 この状態を パンデミック と言う。

上述の通り新型インフルエンザに対してはヒトは抗体を持たないため、感染すると病状は重く、致死率も高い。

20世紀以降、インフルエンザパンデミックは3度起こっている。
・1918年のスペイン風邪
・1957年のアジア風邪
・1968年の香港風邪

特にスペイン風邪は当時世界人口が18億人であるところ、5億人以上が感染し、死者数は推定で死者4000万~8000万人。

アジア風邪・香港風邪はスペイン風邪に比べれば被害は少なかったもののそれでも全世界で100万~200万人もの死者が出ています。
2003年に大騒ぎしたSARSの比ではありませんし、これらはそれなりに医療体制の整った地域での記録の推計積算であるため、実際にはもっとたくさんの方が亡くなっているのではないかと思われます。


現在警戒されているのは、原則的には鳥にしかかからなかったはずのH5N1型と言われるタイプが、変異によりヒトに感染する要素を備えつつあるため。

WHOによる新型インフルエンザ警報フェーズは6段階ありこちらの通り(国立感染症研究所)。
2007.3.3現在はフェーズ3 「ヒト-ヒト感染は無いか、または極めて限定されている」。


現在の厚生労働省試算では、パンデミック発生時は日本において最悪ケースで3200万人(人口の25%)が感染,2500万人が病院を受診,死者数は64万人とのこと。

ただしこれはスペイン風邪相当のものとしての試算らしいですが、その当時、日本人口は5000万人のところ感染率42.5% 約2200万人, 死者38~45万人。
これから比べると、人口が2.5倍となっている現在の推定値として少なすぎるように見えます。
死者に関しては 『医療体制の進歩』 による期待があるかもしれませんが、感染率の面では人口密度や交通網の発達を考えると何を根拠に25%なのかまったく不明。

また、スペイン風邪は、あれですら『弱毒性』に分類されるものらしく、今回危惧されているH5N1型は『強毒性』であるそうです。
 弱毒性:感染は呼吸器や腸管が主。
 強毒性:全身どこでも...
強毒性株の場合は感染時のダメージが全身に及ぶため、弱毒性のものよりも重態化し、死亡率も高くなるとのこと。
ちなみに現時点で鳥→ヒト感染(まれにヒト→ヒト感染)したケースでの致死率は 167/277= 60% (WHO 2007.3.3現在)。

感染経路としては、接触感染・飛沫感染・空気感染(飛沫核感染)の3つが考えられるが、現時点ではH5N1がヒト→ヒト型に変異した場合どうなるかは不明。
スペイン風邪は飛沫感染だったそうだが、空気感染(飛沫核感染)となると最悪。


殺到する患者を医療機関が適切に処置できるのかな。
ライフラインや物流等、社会インフラの維持も難しいのかもしれない。

地震よりも恐ろしいのは、隣の県や市町村も同じような状態に陥るので外部からの救援は期待できないこと。

それだけに自治体レベルでの対応は大丈夫なのかな? なんだか温度差がありそうだ。
兵庫県の「医療・保健衛生」のページ
川西市の「子育て・健康・医療・福祉」のページ
小樽市の「小樽市保健所ホームページ」

...大丈夫か?我が兵庫県&川西市。
議会の議事録も検索したけどパンデミック時の行動指針とか何も無いね。極秘で進めてるのかな....
国のガイドラインではパンデミックに備えて都道府県レベルでの対策本部の設置が求められているのだけど。

--
兵庫県の行動計画はこちらにありました。
しかし、「公共交通機関、企業等事業活動の縮小、自粛」の要請はフェーズ6「国内での大規模感染」があってからなのですね...感染拡大を防ぐ手段としては、そうなる前じゃないと既に手遅れな気がします。
川西市は...やっぱり何も無さそうです。
(2007.03.04訂正。)
--
小樽市はアテになりそうですね。
フェーズ毎に患者の搬送や市民に対する行動制限などを策定した「新型インフルエンザ対策行動計画」なんかも整備しているようです。

それにしても、厚生労働省ではもちろん危機意識を持っているのだとは思うけど、国から積極的に配信されている情報って少ないですね。
WEBとか、興味をもって見に行かなければ存在してても分からないし。
テレビで政府広報として食糧備蓄を呼びかけたりとかしてもよさそうなのに。(他の災害対策にもなるし。)

なんか、ドス黒い裏の意図とかあったりして。
インターネット利用者の年齢層を考えると、これで一挙高齢化問題が解決とか、年金問題解決とか...みたいな...


個人として出来る対策は、人との接触を避けるために出歩かないという以外になさそうだ。

というわけで、各自、食糧備蓄と情報武装に勤められたし。 
インフルエンザ時の解熱剤はアセトアミノフェンで。



想定していない事態に直面したときにこそパニックは起きるのだ。



パンデミックも意外に大したこと無くて 「一応、備蓄したけど必要なかったよ」 と笑ってネタにできればそれでもよし。



以下、要参照のこと。

厚生労働省「新型インフルエンザ対策関連情報」

国立感染症研究所「感染症情報センター:鳥インフルエンザ」

MouRa|新型インフルエンザ、鳥インフルエンザ|パンデミック・フルー
 国立感染症研究所の研究員 岡田氏のサイト。著書「パンデミックフルー」のWEB版ダイジェスト。
 備蓄すべき物のリストはこちらを参照。

鳥及び新型インフルエンザ直近情報
 小樽市保健所長 外岡氏のサイト。
 サイト内に小樽市保健所の作成したスペイン風邪当時の北海道の惨状を記した「忘れられたパンデミック-北海道におけるスペイン・インフルエンザ惨状記録」(PDF)があります。必見。
 これを見ると大正7年当事で、東京で流行しだして4日後には札幌、その4日後には小樽に広がっていることが分かります。
 現代の交通事情を考えると恐らく日本中ほぼ同時でしょうね...
 また、海外での第一波流行から日本での流行までは半年の時間がありますが、これも数日といったところでしょうか...

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コメント

パンでミックだとわかるまでの間
これは何だ?と世間が騒ぎはじめる段階の見極めが肝心でしょうね・・・

その数日?間の対応次第で
その後の生存率は大きく変わりそうに思います
やばい時期は・・・まさに花粉症対策の酷い版
家に引きこもる
ぐらいしか出来そうにないですね・・・

マスクとか空気清浄機に人が群がって
パニックとか起こりそうな悪寒


後は運まかせ かな

投稿: おんぼロードスタ | 2007.03.03 18:59

そういう意味ではSARSが予行演習になったと思います。
あの時はほぼ不意打ちであったことに加え、中国の初期の情報隠蔽によって対応が後手になりがちでしたがそれだけに国際協力の重要性が認識されたかと思います。

新型インフルエンザに対しては既に警戒網が張られていますがフェーズ4~5あたりの封じ込めと時間稼ぎがどれだけ機能するかが問題かな。

個人としても警戒フェーズの動向には常に注意を払う必要があるかと思います。

国内発生が確認されたときに、その時点で自分や周囲が感染しているかどうかは運次第ですね...

あとは各企業の事業主がどう判断するか。
感染拡大を防ぐためには「通勤」という行為を減らすのがもっとも有効で、それ故、業務停止がもっとも望ましいのでしょうが難しいかな。
日本人の感覚では横並びで全滅するのが目に見えてますね。

その後の再建を考えれば人材の確実な温存を図るのが得策だと思うのですが、実際にはどのくらいの人的被害が出るか分からないので、業務停止して大したこと無ければ自分のところだけが取り残されますから。

投稿: いずみかわ | 2007.03.04 09:11

小樽市保健所の「鳥及び新型インフルエンザ直近情報」が今月中に閉鎖するそうです。見に行ってあげてください。

投稿: たかぼーん | 2008.03.11 16:31

たかぼーんさんこんにちは。

マジっすか!?
ちょくちょくチェックしていたのですが、ここが閉鎖されたら世界の最新情報が分からなくなってしまいますね。

最近ではインドからバングラデシュにかけてのH5N1鳥インフルエンザの蔓延に危機感を覚えているというのに。

情報ありがとうございました。

投稿: いずみかわ | 2008.03.12 00:59

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